中国の学習塾・学校外教育施設向けサービス市場の現状

K12市場の概要

「K12」とは、幼稚園1年と小・中・高校の合計13年間の教育期間を表す言葉で、主に米国などで使われている。

中国のK12はおよそ2.2億人で、内訳は幼稚園生が全国に約4656.4万人、小学生が約1億339.3万人、中学生が約4652.6万人、高校生が約2375.4万人いる(2018年末時点)。

全国の学校数は、幼稚園が約26万6,677カ所、小学校が16万1,811校、中学校が5万1,982校、高校が1万3,737校ある。

K12を対象とした塾や習い事をはじめとする学校外教育施設は、全国に約100万社ある。このうち、音楽や美術、ダンス、スポーツなどのいわゆる習い事(中国語で「素質類」と呼ばれる)が全体の45-50%を占め、国語や数学などを教える学習塾が40-45%、英語や英会話の語学学校が5-15%を占めている。

このような学校外教育施設は1990年代から増え始め、現在はこれらの教育施設をターゲットにした専用の教学ツール、生徒募集のためのマーケティングツール、教員や学生の管理システム、教員やコーチのための研修システムなどが整いつつある。 教育施設をターゲットとするTo B市場の規模は2019年は130億元だったが、3年後の2022年には200億元にまで成長する見通しだ。将来的には1兆元規模にまで拡大するとの期待もある。

中国の学校外教育施設の現状

中国にあるK12を対象とした学校外教育施設は、規模からみて大きく「巨・大・中・小・微」の5つに分けられる。最も多いのは「微」に該当する極小規模な塾や習い事教室で、全国におよそ60万~80万社あるとされる。

翻って、全国規模で展開する巨大・大型の教育施設では、1級都市と呼ばれる北京・上海でシェアを握る新東方と好未来、2級都市と呼ばれる地方の主要都市でシェアを握る精鋭教育、学大教育、龍文教育が、競争する構図となっている。

1級・2級都市の市場で勝ち抜くには、既存の教育サービスの質を向上するとともに、新たなサービスを導入して市場競争力を高めることが欠かせない。教育施設をターゲットとするTo B市場では、いかに低コストで高効率なサービスを提供できるかがカギとなる。

もちろん大都市にある小規模な教育施設も市場競争力を高めなければ現在のシェアが維持できないが、サービス開発やそのための資金、運営には限界がある事から、小規模教育施設向けのサービス提供は今後ますます重要となる。

一方、3級・4級都市と呼ばれる地方の小規模都市では、学校外教育施設の競争が過度に分散する傾向にある。

主な原因として4点が挙げられる。まず、中国では大学入試は各省が作成し、高校入試は各市が作成するため、多くの小規模な教材制作会社が各地に存在する。そのため、塾などの教育施設は、特定の地域に高度に特化した教育サービスを提供することで成り立っており、自然と大手の参入が難しい状況となっている。2つ目に、製品やサービスが標準化されておらず、別地域で同じように製品・サービスを提供することが難しいこと。3つ目に、学校外教育施設市場への参入ハードルは低く、教師が個人で家庭教師サービスを行うことも可能であること。4つ目に、小中学校で指導した経験がある教師ほど保護者から歓迎され、様々な方法で生徒を集められること、である。 このような理由から3級・4級都市では競争が分散しているが、中・小・微型の学校外教育施設がそれぞれの地域の小さな市場でシェアを争う形となっている。

本レポートは艾瑞咨詢「2019年中国K12教育To B行業研究報告」を一部抜粋、クララオンラインが翻訳、加筆したものです。

クララオンライン コンサルティング事業部

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