中国のMVNO間もなくサービス開始

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MVNOライセンスついに発行

工業情報化部は2013年12月26日、通信事業の民間開放政策の一環として、中国国内のITサービス会社や携帯電話販売会社など11社にMVNOのライセンスを発行した。今後11社は三大通信キャリアである中国移動(チャイナモバイル)、中国聯通(チャイナユニコム)、中国電信(チャイナテレコム)と契約し、それぞれ各社の回線を使って音声通話やデータ通信などの独自サービスを提供することが可能となる。

ライセンス取得事業者の顔触れ

今回ライセンスを取得したのは、京東グループの北京京東三百六十度電子商務公司、阿里巴巴グループの北京万網志成科技公司(HiChina)、路線バスの車内メディア端末を扱う巴士在線控股公司(BUSAP)、携帯電話を販売する天音通信有限公司(ChinaTelling)、北京楽語世紀通信設備連鎖公司(Fun Talk)、 北京迪信通通信服務公司(D.Phone)、話機世界数碼連鎖集団公司(TELEPHONE WORLD) 、そのほか各種通信関連サービスを提供している浙江連連科技有限公司、北京華翔聯信科技公司、北京北緯通信科技公司、北京分享在線網絡技術公司(SoShare)の合計11社。

すでに巴士在線控股公司が「中麦通信」のブランド名で若者をターゲットにしたモバイルインターネットサービスを展開すると発表しているほか、京東グループも2014年5月をめどにサービスを始める意向を明らかにしている。

なお、今回は申請資格に外資比率に関する規定があったと言われており、以前から参入の意向が伝えられていた騰訊(Tencent)、百度(Baidu)、国美電器といった海外資本の比率が比較的高い企業は除外された模様だ。

保守的な市場にメス

香港では2001年にMVNOが登場して以来、現在までに12のライセンスが発行されており、MVNOの利用者数は110万人と携帯電話利用者全体のおよそ7%を占める。一方で中国全域を対象としたMVNOは、中国の特殊な環境故に解禁が遅れていた。中国の三大通信事業者はいずれも国有で過度の競争を必要としていなかった上、中国の携帯電話市場は最近10年に渡って好調な成長が続いており、MVNOにあえて安く回線を卸す必要がない状況だったからだ。

しかし2013年に入り、中国政府は電気通信事業への民間資本参入促進政策の一環として、MVNOのトライアル案を発表。同年の秋にはライセンス発給を見越して三大通信事業者と契約を結ぶ企業が続々と登場し、一時は60社以上が参入に関心を示していた。  今回発行されたライセンスは2年間のテスト運用を前提としたものだが、新規契約数の伸びが頭打ちとなり、いまだ8億を越える2G契約が残っている中国の携帯電話市場にとって効果的なテコ入れ策となるのかが注目される。

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