1. XboxOne の発売を年末に延期
2014 年 9 月 21 日までに、米マイクロソフトは 23 日に予定していた家庭用ゲーム機「XboxOne」の中国発売を延期すると発表した。理由については「中国のゲームファンの皆様に XboxOne の最高にエキサイティングなゲームとエンターテインメント体験を提供するための最後の準備にもう少し時間が必要」と述べるにとどまった。
新しい発売日は未定で「年末までに発売する」という。なお発売日に北京市内で予定していた店頭イベントは延期となった。同社の公式販売サイトが運営する微博には、予約済みの顧客に対しておわびの印にゲームソフトを 2 本無料でプレゼントすると記されている。
マイクロソフト中国の公式ショップは、微博に延期のお知らせを掲載した。 http://www.weibo.com/msstore
2. 中国モデルの XboxOne は“鎖国”仕様
マイクロソフトは「XboxOne」の中国販売にあたって、上海メディアグループ(上海文広新聞伝媒集団)傘下の IPTV 事業者、百視通(BesTV)と提携。ゲームに加え、映画やテレビのストリーミングサービスが楽しめるとアピールしている。
販売は通信大手の中国電信(チャイナテレコム)が独占しており、購入予約はマイクロソフトの公式販売サイトあるいは中国電信のオンラインショップおよび実店舗で受け付けている。中国モデルの本体価格は 3,699 元(約 63,000 円)からとなっている(日本では 9 月 4 日に発売、税抜き 39,980 円から)。
海外モデルとの互換性がないため、海外のソフトを中国版の本体でプレイしたり、逆に中国のソフトを海外モデルの本体でプレイすることはできない。また中国で販売されるソフトは初回プレイ時に使い捨てパスワードによるアクティベートが必要で、中古ソフトとして再販できないようになっている。
3. 発売延期の真相は?
マイクロソフト側は具体的な延期の理由を明らかにしておらず、中国のメディアは「新たにレーティング制度を始めるため、当局がゲームの審査を一時中断している」、「再販禁止措置を見直している」、「ゲームの開発遅れ、あるいは審査に時間がかかっている」、「当局との調整がうまくいっていない」など様々な憶測をしている。
マイクロソフトの発表によれば、中国市場向けには EA や Ubisoft など海外のゲーム開発会社のほか、国内の 25 社が 70 を超えるタイトルの開発を進めているという。8 月末には上海東方衛視が「XboxOne」が通関を終えて販売店に向け出荷される様子を伝えており、大幅な製造遅れや通関手続きが延期の理由ではないとの見方が強い。