1. 中国版 Xbox One は早くも値引きに
2014 年 9 月 29 日に発売された「Xbox One」は、公式サイトや中国電信のオンラインショップおよび主要な家電量販店で購入することができる。価格は本体のみが 3,699元(約 70,000 円)、Kinect 同梱版が 4,299 元(約 81,000 円)となっているが、PlayStation4の販売予定価格を意識してか公式サイトではそれぞれ 500 元引きのキャンペーンを展開中だ。
なおゲームソフトはダウンロード版にしか対応しておらず、2015 年 12 月末時点で「NEVERWINTER ONLINE(無冬 OL)」、「MAX TheCurse of Brotherhood( 麦克斯 : 兄弟魔呪 ) 」、「FORZA5(極限競速 5)」、「POWER STAR GOLF(明星高爾夫)」、「ZOO TYCOON(動物園大亨)」、「KINECT SPORTS RIVALS(体育競技)」、「RAYMANLegends(雷曼:伝奇)」、「TRIVALS FUSION(特技摩託:聚変)」、「決戦喵星」、「DANCE CENTRAL(舞動全身)」発売延期のおわびとして現在は「POWERSTAR GOLF」と「無冬 OL」の無償 DL 付の 10 タイトルが提供されている。
2014 年夏に開催された ChinaJoy では、世界で人気のアクションアドベンチャーゲーム「Watch Dogs」の中文簡体字版を含む 26 タイトルが出品されたが、このうち実際に発売されたのは 4 分の 1 ほどだった。失望したゲームファンが海外の人気ゲーム目当てになんとか抜け道を探そうとするのも無理はない。
発売延期のおわびとして現在は「POWERSTAR GOLF」と「無冬 OL」の無償 DL 付
2. 留学ブームならではの抜け道
Xbox One を楽しむためには公式サイトから Microsoft アカウントを作成してログインする必要がある。中国で暮らす外国人の場合、母国で取得したアカウントでログインすれば、中国で制限されているゲームであっても全てプレイすることが可能だ。
そこで、海外にいる友達に協力してもらう。今は昔と違い海外に留学する人が増え、そのまま海外で働くことも多い。海外在住の友人は周りに一人や二人はいるものだ。
手順はこうだ。まず海外に住む友人に友人名義でアカウントを取得してもらう。アカウントを譲り受けた上で、中国国内からログインしてゲームを購入すればよい。海外で取得したアカウントであるため、ほぼ全てのゲームタイトルを購入することができる。
Xbox One 中国版公式サイト http://www.xbox.com/zh-CN/xbox-one/meet-xbox-one?xr=shellnav
ただし、決済にはアカウントと同じ友人名義のクレジットカードが必要だ。クレジットカードの番号を教えてもらい、支払いを立て替えてもらう必要があるため、よっぽど親しい関係でない限り難しいかもしれない。最初のゲーム購入時だけならともかく、アイテム課金などで継続的に支払いが発生するならなおさらだ。なお、中国側のネット検閲などの影響で、一部のゲームでは利用できないアイテムがあるようだ。
3. VPN+ギフトカードですり抜ける
海外に友人がいない場合は、VPN 経由で海外のアカウントを作成し、ギフトカードで決済する方法が用いられている。
まず、中国国内から VPN 経由で海外のマイクロソフトサイトにアクセスし、アカウントを作成する。海外で取得したアカウントが手に入れば、あとは普通に国内からログインして好きなゲームを購入するだけだ。問題となる支払いは Windows ストアギフトカードや XBOX ギフトカードを使えばよい。
淘宝網(http://www.taobao.com)のあるショップでは、100 ドルのカードを 498 元で販売
Windows ストアギフトカードや XBOX ギフトカードは、中国最大の C2C サイト「淘宝網」でドル建てのものや円建てのものが購入できる。カードのチャージ方法についての説明もあり、XboxOne の支払いに使えるかどうかわからなければ出品者に直接チャットで確認することも可能だ。
購入したギフトカードは、サイトにログイン後に My Account 内 のRedeem Code からウォレットにチャージを行う。Redeem(入金) をクリックして 25 桁のカード番号を入力するだけだ。なおこれらのギフトカードは、アカウントを作った国で使える外貨建てでなければならない(日本のアカウントならば日本円、香港のアカウントなら香港ドル)。万が一、自分のアカウントがどの国のものかわからない場合、サイトにログイン後、Personal Information で所属するエリアを確認することができる。また決済画面の表示が米ドルであれば米国、日本円であれば日本で作成したアカウントであると判断することもできる。
なお今回紹介した 2 つの方法は、いずれも中国の規制の抜け道として一部のゲームユーザーに利用されているもので、近く当局がなんらかの対策を行う可能性もある。