2014年7月10~14日 上海・世博展覧館
1.初日の出足はまずまず 混雑するもスムーズに入場
開場から30分後に訪れたが、それほど待たずに入場できた。入口ではX線による安全検査が行われる。エントランスホールでは中国版ニコニコ動画「ビリビリ動画」の生中継に人だかりが。エヴァンゲリオンの写真撮影には終日長蛇の列ができており、人気のほどがうかがえた。
2.B2Cメイン会場の様子
●百視通 (上海メディアグループ)
入口すぐはとにかくドラえもん推しの百視通ブース。当日はドラえもんの中文版フルカラーデジタル放送を行うことが発表された。アニメチャンネルの体験コーナーが人気で、親子連れの姿が目立った。
●ソニー
PS4とPSVITAの試遊機を用意したソニーブース。発売予定とみられる中文版の「in FAMOUS SECOND SON」と「LEGO MARVEL スーパーヒーローズ」がプレイできるとあって長蛇の列だった。
●盛大遊戯
上海ゲームショウの延長的な位置付けなのか、唯一試遊よりもステージイベントに力を入れていた。
●完美世界
オンラインPCゲームとタブレット向けゲームの試遊機があるだけで、説明するスタッフも見当たらず。
●FUNBOX(中興九城)
4月に発売されたゲームに強いセットトップボックス「FUNBOX」は、ゲーム大手の第九都市が手掛けたもの。ソファーやベッドを用意したブースで“FUNBOXのある生活”を想像させることに成功。
●中国移動(チャイナモバイル)
モバイル向けアニメ配信を紹介。日本アニメの取り扱いが多く、ナルトに扮したスタッフが人気だった。
●上海動漫公共技術服務平台( A.P.T.S.P)
プラットフォームとしては大きなブースを構えていた。国産アニメの視聴コーナーは子供連ればかり。
●各省のアニメ産業基地やローカルアニメ会社
左から浙江、四川、河南のブース。自社制作作品の宣伝と産業基地への誘致活動を熱心にしていた。
左から河馬動画、易元文化、中国最大規模のアニメ専門制作会社である上海美術電影製片廠
国家文化産業モデル基地の上海宝山科技園は、自主制作アニメの原画展示やグッズの販売が中心
。
●バンダイ&魂ネイションズ
バンダイのブースは、公式ガンプラ作品コンテストの入賞作品を展示した「ガンプラEXPO」。ガンプラの作り方を紹介するビデオはもちろん、ガンダムの公式サイトや天猫(Tmall)の旗艦店を紹介するパネルもあり、動画サイトでガンダムシリーズの何が放送されているかもわかりやすく示されていた。
すぐ隣ではバンダイのフィギュアを扱う魂ネイションズがONE PIECE、ウルトラマン、ガンダムなどのフィギュアやジオラマを展示しており、写真を撮る人でごった返した。すぐ横の物販コーナーで購入できるものもあり、会場限定商品は昼には売り切れになるほどだった。
●JUMP SHOP
ものすごい行列で入場規制をしていたJUMP SHOP。日本で売られているグッズをそのまま販売しており、値札やタグも日本のまま。価格は1.5倍といったところで、小物や生活雑貨が多かった。
●アニメイト&コトブキヤ
JUMP SHOPに劣らず行列ができていたアニメイトとコトブキヤ。アニメイトではフィギュア、各種小物、書籍などを販売。会場内ではコトブキヤの大きな紙袋をいくつも提げて歩く男性を多く見かけた。持ち切れないほど買っていた学生グループに聞くと「大好きだから」とのこと。転売目的ではないそうだ。
●メガハウス
日系だけど売り方が中国っぽいメガハウス。午前中には長蛇の列ができていた。
●欧米からも出展 STAR WARS & MARVEL
物販よりも展示に力を入れていた両者。ストームトルーパーやアイアンマンと一緒に写真が撮れる。
●根強い人気のカードゲーム
「マジック:ザ・ギャザリング」は恒例の対戦イベントを実施。中国生まれの三国志カードバトルも。
●台湾からの出展も
木綿花は台湾の有名アニメショップ。日本アニメの台湾公式グッズを中国で買うというややこしい事に。
●動画配信サイトや漫画雑誌も
左から人気動画配信サイトの愛奇芸と捜狐視頻、隣には講談社が出資する漫画雑誌「勁漫画」のブース
子供向けアニメを配信する淘米(TaoMee)のブースは子供連れがいっぱい。
●日本版コミックスが豊富な書店が複数出展
漫画単行本はもちろん、ライトノベル、画集、声優写真集、アニメ専門誌、映画の原作小説などがあり、日本版、台湾版、大陸版、米国版が揃っている。日本版の価格は日本での定価の1.5倍ほどだが、一人で4-5冊を手にしてレジに並ぶ人を多く見かけた。
●地元のアニメグッズショップ
ローカルのアニメグッズショップがたくさん集まる一角は終日大賑わい。フィギュア、バッグ、クッション、ポスター、文具に生活雑貨、キャラクターのなりきりグッズからガチャガチャやアニメとは関係のない子供向けのおもちゃまで何でもある。日本からの直輸入をアピールする店がある一方で、明らかなコピー商品や一目でわかる海賊版DVDを並べる店も。福袋は去年の上海ゲームショウ(ChinaJoy)あたりから見かけるようになったが、今回も多くの店が扱っており“福袋”という新しい販売方法が根付いた感も。マグカップや文具といった小物が入っており、会場の隅ではさっそく福袋を開けて商品を交換するグループの姿も見かけた。
アニメ・漫画ファンにとってCCG EXPOはもっぱら買い物の場。誰もが持ち切れないほど買い物をしていたが、一番人気はやはりフィギュアのよう。中国のプラモデルメーカーALPHA・AULDEYのブースには買ったばかりのプラモデルを組み立てている人もいた。
3.コスプレ大集合
CCG EXPOには、上海ゲームショウ(ChinaJoy)のようなコンパニオンがほとんどいない。その代わりたくさんの人がコスプレで来場し、会場をにぎわしていた。
本格的なコスプレを楽しんでいるのは女の子ばかりで、たまに見かける若い男性のコスプレといえば軍事系ばかり。会場で買ったアニメキャラクターの帽子をかぶっているのも男性が多かった。ちなみに、コスプレの衣装は繊維関係の問屋街にあるオーダーメードのお店で作ってもらったり、インターネットで買ったりするそうだ。このまま地下鉄で来たの!というツワモノも。
4. ステージイベントも盛況
ホールには2カ所のステージが用意され、一つでは終日オンラインPCゲームの対戦イベントが行われていた。中国ではEスポーツの人気が高く、男性ファンからは時折声援も飛ぶほどだった。
大勢の人が見守るプロのゲーム対戦。会場の隅に設置されたディスプレイで観戦する人も
またもう一つのステージでは、コスプレ大会やなりきりカラオケコンテストなどのイベントを開催。AKBやSNHの楽曲に合わせて踊ったり、日本語でアニメソングを歌ったりしていた。