中国インターネットスレッドコメントサービス管理規定

目次

1. ユーザーが発言できる全てのインターネットサービスが対象

本規定の「スレッドコメントサービス」とは、中国国内で提供されるインターネットの WEB サイト、アプリ、インタラクティブ型情報拡散プラットフォーム、その他のニュース・世論に関連して社会に働きかける機能を備えた情報拡散プラットフォームにおいて、スレッド、返信、コメント、弾幕(動画上で流れるコメント)等の形でユーザーが文字、記号、絵文字、画像、音声・動画等の情報を公開、発表することができるサービスを指す(2 条)。

2. サービス提供側の管理義務が明確に

インターネットニュース情報サービスに関して、新たにスレッドコメントサービス、アプリ、機能をリリースする場合、国家または省、自治区、直轄市のインターネット情報弁公室に報告し、安全評価を行わなければならない(4 条)。

スレッドコメントサービスの提供者は、実名登録の徹底、個人情報の収集・使用の同意確認、サービスのリアルタイム監視が義務付けられたほか、ニュースに対するスレッドコメントサービスについてはコメント公開前の内部審査が必須となった。また主管部門が管理状況について検査を行う際には、必要な技術や資料、データを提供するよう義務付けている(5 条)。

3. 違反行為に対する取り決め

法令に違反する内容の書き込みを見つけた場合、サービス提供者による当事者への警告、公開の拒否、情報の削除、利用機能の制限、アカウント削除等の措置を取り、その記録を保存するよう定めた(8 条)。またスレッドコメントサービスの提供者やその従業員が、意図的にコメントを評価または削除して世論を操作することを禁止した(7 条)。

加えて、発言内容を元にユーザーの信用等級管理を行うとした。悪質なユーザーはブラックリストに追加し、サービスの利用停止と新規登録を禁止する。さらにスレッドコメントサービスの提供者についても国家、省、自治区、直轄市のインターネット情報弁公室が定期的に信用評価を実施するとしている(9 条)。

スレッドコメントサービスに苦情窓口を設けることを定め、各サービスの苦情処理状況は国家および地方のインターネット情報弁公室が検査するとした(10 条)。

●原文(中国語)

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

中国ビジネスをワンストップでご支援しています。クララは20年以上にわたり日本と中国の間のビジネスを牽引している会社で、日中両国の実務経験と中国弁護士資格を有するコンサルタントの視点・知見・ネットワーク・実行力を生かして、お客様の課題解決と企業成長を強力に支援しています。

Webサイトはこちら
>>日本企業の「中国事業支援」で実績20年以上 | クララ

目次