第 39 回 中国インターネット発展状況統計 (抜粋・参考訳)

目次

1. インターネット利用者数

2016 年 12 月末時点の中国のインターネット利用者数は 7.31 億人で、前年末に比べ 4,299 万人増加した。インターネット普及率は 53.2%で、前年末に比べて 2.9 ポイント上昇した。

またモバイルインターネット利用者数は 6.95 億人で、前年末から 7,550 万人増加し た。インターネット利用者全体に占める割合は、前年末の 90.1%から 95.1%に上昇し ている。

インターネット利用者を居住地別にみると農村住民の割合は 27.4%で、前年末より 526 万人増えて 2.01 億人となった。一方の都市部住民の割合は 72.6%で、前年末より 3,772 万人増えて 5.31 億人となっている。なお 2016 年 12 月末時点の農村部と都市部 のインターネット普及率は、それぞれ 33.1%と 69.1%となっている。

2. インターネット利用者の特徴

2016 年 12 月末時点のインターネット利用者の男女比率は 52.4:47.6 だった。2015 年末時点の全国の人口男女比は 51.2:48.8 で、インターネット利用者の男女比率とほ ぼ一致している傾向に変化はない。

インターネット利用者の年齢構成では、10-39 歳が全体の 73.7%を占めており、この うち 20-29 歳が最も多い 30.3%となっている。10-19 歳、30-39 歳の割合はそれぞれ 20.2%と 23.2%と前年末に比べていずれも減少した。一方で 10 歳以下の低年齢層と 40 歳以上の中高年層で利用者が増加している。

学歴別では、中学程度の利用者が依然として最も多く、中学と高校・高専・技術専門 学校の割合はそれぞれ 37.3%と 26.2%だった。前年末と比べて高校・高専・技術専門学 校は 3.0 ポイント減少したが、小学以下では 2.2 ポイント上昇している。

職業別では、学生が依然として最も多い 25.0%を占め、自由業者(個人事業者を含む) が 22.7%、会社員があわせて 14.2%と続いた。

月収別では、2,001-3,000 元と 3,001-5,000 元の層が、それぞれ 17.7%と 23.2%で最 も多かった。低収入の層にも利用者が広がっており1,000 元以下の層は前年末より 1.2 ポイント拡大している。

3. インターネット接続方法

2016 年は、携帯電話やテレビを使ったインターネット利用者が増加した。特に携帯電話からのインターネット利用者は前年末より 5.0 ポイント上昇して 95.1%に達した。 一方、デスクトップパソコンとノートパソコンからの利用はいずれも減少している。

インターネットを利用する場所は自宅が最も多いものの、前年末より 2.7 ポイント減少した。会社や学校はいずれも増加傾向にある。なお利用者 1 人当たりの 1 週間の平均 利用時間は 26.4 時間で、前年末より 0.1 時間減少している。

4. 各種インターネットサービスの利用状況

2016 年は E メールを除いて、いずれのサービスも利用者が増加した。特に出前注文と医療サービスの利用者はそれぞれ 83.7%と 28.0%の伸びとなった。モバイル向けに限ると出前注文と教育サービスが好調で、こちらはそれぞれ86.2%と 84.8%の大幅な伸びをみせた。

インスタントメッセージ、検索エンジン、ニュースといった基本的なインターネットサービスは成熟し、利用者数の伸びも安定している。一方で、ショッピングは市場の多様化が進み、出前注文は利用者のニーズに応じたサービスモデルの細分化が爆発的な成長につながったようだ。また決済サービスの利用はオフラインにも広がっており、店舗でのモバイル決済の利用率は 50.3%に達している。株取引やファンドはかつてほどの勢いはないものの、安定した成長となっている。

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