1. インターネット利用者数
2020 年 3 月末時点の中国のインターネット利用者数は 9.04 億人で、2018 年末に比べ 7,508 万人増加した。インターネット普及率は 64.5%で、2018 年末に比べて 4.9 ポイント上昇した。
またモバイルインターネット利用者数は 8.97 億人で、2018 年末から 7,992 万人増加した。インターネット利用者全体に占める割合は、2018 年末から 0.7 ポイント上昇して 99.3%となった。
インターネット利用者を居住地別にみると農村住民の割合は 28.2%で、2.55 億人となった。一方の都市部住民の割合は 71.8%で、2018 年末より 4,200 万人増えて 6.49億人となった。
なお農村部と都市部のインターネット普及率は、それぞれ 46.2%と 76.5%で、2018年末より 7.8 ポイントと 1.9 ポイント上昇している。
2. インターネット利用者の特徴
2020 年 3 月時点のインターネット利用者の男女比率は 51.9:48.1 で、全人口の男性比率(51.1%、中国統計年鑑 2019)よりも男性利用者の方が多くなっている。
インターネット利用者の年齢構成では、20-29 歳、30-39 歳がそれぞれ 21.5%と 20.8%を占めており、他の年齢層に比べ高くなっている。40-49 歳が 17.6%、50 歳以上も 16.9%と中高年層の利用者も引き続き増加している。
学歴別では、中学程度の利用者が依然として最も多く、中学と高校・高専・技術専門学校の割合はそれぞれ 41.1%と 22.2%だった。大学専科以上の教育を受けた利用者は19.5%となっている。
職業別では、学生が依然として最も多い 26.9%を占めた。次いで個体戸・自由業者が 22.4%、会社員があわせて 10.9%と続いた。
月収別では 2,001-3,000 元と 3,001-5,000 元の層が、それぞれ 11.9%と 21.5%で併せて 33.4%を占めた。5,000 元以上は 27.6%になったが、一方で 1,000 元以下の割合は20.8%を占めている。
3. インターネット接続方法
携帯電話・スマートフォンからのインターネット利用比率は、2018 年末から 0.7 ポイント上昇して 99.3%に達した。テレビからの利用も 2018 年末から 0.9 ポイント上昇して 32.0%に上った。デスクトップパソコン、ノートパソコン、タブレットからの利用はそれぞれ 42.7%、35.1%、29.0%で、とりわけデスクトップパソコンの使用比率が下がっている。
インターネットについて 1 人当たりの 1 週間の平均利用時間は 30.8 時間で、2018 年末より 3.2 時間増加している。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、インターネット利用時間が伸びていると考えられる。
4. 各種インターネットサービスの利用状況
2019 年以降、中国のインターネットサービスは発展を続けてきた。2020 年初めには新型コロナウイルスの感染拡大により、全国の小中学校および高校や大学でも新学期の開始が延期され、オンライン学習に切り替わった。そのためオンライン教育サービスの利用者数は 2018 年末に比べて 110.2%の伸びとなった。
またライブコマースが好調に推移したことから、ライブ配信の利用者数が 41.1%の増加となり、これに伴ってオンライン決済の利用者数も 27.9%増加の 7.68 億人に増え、モバイル決済の利用者数も 31.1%増加した。
なお 2019 年 12 月時点のインターネットユーザーが利用するスマートフォンアプリの平均個数は、15-19 歳が最も多い 84 個で、続いて 20-29 歳が 65 個、60 歳以上では37 個となっている。2018 年末時点と比べて、10 歳以上の全ての年代でアプリの利用数が増加している。
「第 45 次中国互聯網絡発展状況統計報告」(中国語、全文)
http://www.cnnic.cn/hlwfzyj/hlwxzbg/hlwtjbg/202004/P020200428596599037028.pdf