要約と結論
中国では健康志向の高まりを背景に、ミールリプレイスメント(代替食)市場が急拡大している。低カロリー・高たんぱくなどの機能性を訴求した製品に加え、手軽さや味の多様性も評価され、若年層を中心に日常的な食事の選択肢として定着しつつある。
ECを中心に多数のブランドが参入し、ダイエット・フィットネス・美容といった用途別に市場が細分化されている点も特徴的だ。
本稿では、中国のミールリプレイスメント動向と具体的なブランド紹介を行う。
ミールリプレイスメント(代替食)製品の市場規模
観研報告網の調査によれば、ミールリプレイスメント製品の市場規模は、2017年の58.2億元から、2021年には924.3億元、2022年には1,321.8億元へと急拡大している。
関連メーカーは広東省・北京市を中心に全国へ分布しており、2022年8月時点では、広東省が627社、北京市が494社と多くの企業が参入している。
ECで人気のミールリプレイスメント製品ブランド
中国のミールリプレイスメント製品は、主に以下の2タイプに分けられる:
- ダイエット訴求型(置き換え食・セット販売)
- 高たんぱく・低脂肪など健康志向型
また、食事系では丼・お粥・麺類が中心で、レンジ調理などの手軽さが人気。一方、間食系ではプロテインバーや肉加工食品などが充実している。
以下に、ECで人気の代表ブランドを紹介する。
Wonder Lab
2019年創設の深圳精准健康食物科技有限公司による健康栄養食品ブランド。プロテインシェイク、乳酸菌・食物繊維パウダー、美容系サプリ(GABA・ヒアルロン酸)など、機能性食品に強みを持つ。

玉鶴鳴
医療栄養分野も手がける南京玉鹤鸣医学营养科技股份有限公司によるブランド。
ローカーボシェイク、糖質ゼロシェイク、食物繊維パウダーなどを扱っており、朝食の置き換えダイエット食品としても販売されている。中国の大規模病院(三級甲等医院)との連携実績も特徴。

ffit8
2019年創業の北京幸福能量健康科技有限公司によるフィットネス系ブランド。プロテインバーやドリンク、粉末プロテインを展開し、2020年にはプロテインバー1,050万本を販売、年間売上は1.17億元に上った。

王飽飽
杭州饱嗝电子商务有限公司が2017年に商標登録したシリアル中心のブランドで、20~30代女性をターゲットに展開。2018年からTmallで販売をはじめ、初年度は「双11」で1日300万元の売上を記録。2カ月おきの新フレーバー商品投入など、スピーディな商品開発サイクルも特徴。

鯊魚菲特(SharkFit)
山东鲨鱼菲特健康科技有限公司が2017年に創設した主に男性向けの高たんぱく食品ブランド。
鶏胸肉・牛肉加工品、低脂質麺、全粒粉パンなどを展開。創業直後からECで実績を伸ばし、創業してすぐの2017年の双11では、鶏胸肉の加工品類の売上が1日で13万元に達し、翌年の2018年には年商1000万元を突破している。

超級零
闪电计划(北京)生物科技有限公司が2017年に創設したミールリプレイスメント製品ブランド。低カロリーの丼・パスタなどの置き換え食品を展開。「3日で◯kg減」などのダイエット訴求型パッケージが特徴。2019年のTmall出店後、8カ月で売上1億元を達成。

野獣生活
野兽生活(北京)食品科技有限公司が運営するブランドで、フィットネス志向の「理想燃料」と、低糖質志向の「丟糖」の2シリーズを展開。
エナジーバー、ケトジェニックコーヒー、低糖質食品など幅広いラインナップ。

Keep
フィットネス事業を営む北京卡路里科技有限公司のブランド。
お粥、低脂肪丼、こんにゃく麺、プロテインバー、電解質飲料などを展開。2020年には食品売上が10億元を突破。

薄荷健康
上海薄荷健康科技股份有限公司が展開する総合ヘルスケアブランド。
主食から間食まで網羅しており、お粥、低脂肪食品、インスタント麺、プロテイン製品、菓子類などを幅広く展開。

消費者動向(若年層中心に浸透)
健康補助食品メーカーの康宝莱(HERBALIFE、米ハーバライフの中国法人)が新華網と共同で1980~1990年代生まれ(当時23~42歳)の消費者を対象に行ったミールリプレイスメント製品の消費に関する調査結果は下記のとおりとなっている。
- 認知率:99%/購入経験:95%
- 未購入者の約60%が「今後購入したい」と回答
また、購入予算や頻度は下記の通りで、予算や頻度を見る限り、ミールリプレイスメント製品単なる補助食品から「日常の食事選択肢」へと進化している。
- 月間支出:約1,000元(約19,000円)が最多(41.8%)
- 週3回以上利用:58%
また、主な利用目的は、下記となっており
- 体重管理:51.4%
- 時間短縮:49.7%
重視される要素は、
- 食品の安全性(77.6%)が最重要
- 次いで機能性(低カロリー等)、満腹感、ブランド力
となっている。
※本調査は2022年に全国33の省・直轄市に住む消費者に対して行われた。有効回答数は約1.4万件で、回答者のうち男性が59.9%、女性が40.1%、年代別では1980年代生まれが56%、1990年代生まれが41%となっている。
中国の市場動向に関心をお持ちの方へ
本記事では、中国におけるミールリプレイスメント市場とブランドについてご紹介しました。中国では健康志向の高まりやライフスタイルの変化を背景に、食品市場においても新たなトレンドが次々と生まれています。
当社では、こうした消費者ニーズや市場トレンドを踏まえた中国市場調査を通じて、企業様の戦略立案をご支援しています。情報収集・検討段階からでも、お気軽にご相談ください。
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