1.モバイルゲームの最前線を知る 2 日間
今回の GMGC は「創新・融合・発展」をテーマとして、モバイルゲーム市場をリードする企業のトップによる講演やパネルディスカッション、グローバルモバイルゲームサミット、開発者向け勉強会、B2Bマッチング、ゲームアプリ大会などが催された。
GMGCは事前登録制で、各社のブースが並ぶ展示ホールのみの参観は無料だが、講演や勉強会に参加するには入場料が必要となる。料金はタイプによって 1000元(約16,000円)、3,000元(約 5万円)、6000元(約 10 万円)と高額だが、その分意識の高い業界関係者が集まっており、ビジネスチャンスが生まれる場にもなっている。
2. 展示ホールはさながらゲームショウ
展示ホールには、百度(Baidu)、騰訊(テンセント)、中国手遊(CMGE)、PSM、銀漢(YNHAM)などモバイルゲームに力を入れる会社のブースが並んだ。いずれのブースでも最新タイトルを紹介するプロモーションビデオを見ることができ、実際に操作を体験できる試遊機も人気だった。
ゲームショウのように説明をするコンパニオンがいるブースも多かった
またゲームのキャラクターに扮したコンパニオンも会場を盛り上げており、スマートフォンを持った来場者やネットメディアのカメラマンらが撮影に集まる様子も。さらに奥にあるステージではコスプレの創作劇が披露されており、こちらにも多くの観客が押し押せていた。
3. 有名企業トップらも市場の成長に自信
360モバイルゲーム事業部の姜祖望副総経理は 26 日の講演で、2013 年を「モバイルゲーム爆発年」とし、新作モバイルゲームのリリース数は年間 2000タイトルを超え、市場規模は前年比 246.9%増の 112.4 億元、1カ月の売上が 1000 万元(約 1.6 億円)を超える大ヒット作品が 60タイトルもあったと振り返った。さらに 2014 年もモバイルゲーム市場は大きく発展し、「市場規模は 500億元を突破する」と自信を示した。
また DNAも講演の場を使って中国戦略発表会を行い、「ONE PIECE」、「SLAMDUNK」、「聖闘士星矢」、「トランスフォーマー」、「アベンジャーズ」を題材にしたモバイルゲームをリリースする計画を明らかにした。特に今年は中国大陸および香港・マカオ・台湾市場での成功を狙うという。
全体の約半数を占めるテーマ別のディスカッションでは、モバイルゲームのクラウド移行、スマートテレビを使ったゲーム、4Gサービスの可能性、東南アジア市場における商機、漫画やアニメの版権利用といった最新の注目トピックスが並び、いずれもたいへんな盛況だった。また開発者向けの勉強会では、人気ゲームの運営テクニック、アイテム課金の調整方法、クラウドの応用、モバイルゲームに関するセキュリティ問題などの講義が行われた。
今回の GMGCには世界の大手企業が数多く参加しており、わずか 2 日間の開催ながらモバイルゲーム産業の盛り上がりを感じることができた。日系ゲーム会社の取り組みも垣間見ることができ、中国のモバイルゲーム市場の最新動向を知る貴重な機会となった。