易観国際のデータで読み解く中国モバイルゲーム市場

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モバイルゲーム市場概要

中国のIT調査会社、易観国際の調査によれば2012年3月末時点のモバイルゲームユーザー数は1.89億人で、12年末には前年同期比31.8%増の2.15億人となる見通しだ。その後も毎年30%前後の成長が続き、13年末に2.8億人、14年末に3.6億人まで拡大すると期待される。

12年第1四半期(1-3月)のモバイルゲーム市場全体の売上は12.09億元で、前期に比べ10%増加している。

モバイルゲームは、ゲーム中に通信を伴わない“売り切り”型のアプリゲーム(単機遊戯)と、主にスマートフォン向けに提供されておりゲーム中に随時通信を行って、多人数でのプレイが可能なモバイルオンラインゲーム(手機網絡遊戯)に分けられる。

特に成長著しいのはモバイルオンラインゲームで、ユーザー数は3500万人と前期に比べ15.59%増加。同市場の売上も同19.4%増の4.43億元と好調に推移している。スマートフォンの本格的な普及に加え、ワイヤレスネットワークの敷設エリア拡大、ゲームの品質向上、新作ゲームのリリースラッシュなどが市場の拡大を後押ししているとみられる。

ユーザーは“3低”に集中

モバイルゲームユーザーの中心は、低年齢、低学歴、低収入の“3低”という特徴を持つ。モバイルゲームユーザーの約80%が25歳以下の若者で、学生が全体の33.9%を占める。

学歴別では、中学に在学または卒業が14.5%、高校・中専に在学または卒業が55.5%となっており、高校程度以下の若者が全体の約70%を占める。

居住地別では広東省を含む華南地区および上海市周辺の華東地区が過半数を占めている。

都市部の大卒初任給が2000-3000元と言われる一方で、月収1000元以下のユーザーが全体の35.9%、2000元以下では過半数を占める64.2%に上っている。

ユーザー1人当たりの月間課金売上額は、“売り切り”型のアプリゲームの場合、10元以下が全体の約70%を占める。一方モバイルオンラインゲームの場合、全体の約60%が10元以上を支払っており、50元以上も30.8%と突出している。

また課金方法では、アイテム課金が68.9%の支持を集めており、支払額によってプレイ時間が決まる時間課金は14.0%にとどまる。主な課金手段は、通信キャリア別のチャージカードとショートメール(SM)を使った方法がそれぞれ79.6%と51.9%の支持を集めており、インターネットカフェなどで手に入るゲーム別の専用チャージカードの利用は15.9%にとどまっている。

通信キャリア別のチャージカードは、本来は通話料金のチャージ用だが、ゲーム代金として別にチャージすることもできる(残金は通話料金として利用不可)。ショートメールによる課金は、特定の電話番号宛にメールを送るとチャージ済みの通話料金から指定した金額が自動的に引き落とされる。キャリア別チャージカードは手に入りやすく額面より安く販売されることが多いため、利用率が高いと考えられる。

小規模な開発会社が乱立 

モバイルゲーム市場は小規模の開発会社が乱立している状態だ。2011年発表のデータによれば、ゲーム会社の80%以上が従業員数80人以下で、約60%以上が資本金100万元以下となっている。

また企業の設立年別にみると、08年以降に設立されたゲーム会社が約60%を占める。一部のハイテクパークでは、起業から3年間を免税とする優遇政策などを設けてゲーム業界への進出支援を行っており、現在も次々と新たなゲーム会社が生まれている状況だ。

モバイルオンラインゲームに限れば、売上別の市場シェアトップは騰訊(テンセント)で全体の23.3%を占める。2位以降は頑石互動が5.2%、北京互愛が4.2%と僅差で続き、およそ半数がわずかなシェアしか持たない無数の小規模メーカーで占められている。

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