1. インターネット利用者数
2016 年 6 月末時点の中国のインターネット利用者数は 7.10 億人で、この半年間の伸び率は 3.1%だった。インターネットの普及率は 51.7%で、2015 年末に比べて 1.3 ポイ ント上昇した。
また 2016 年 6 月末時点の中国のモバイルインターネット利用者数は 6.56 億人で、 2015 年末から 3,656 万人増加した。インターネット利用者全体に占める割合は、 2015 年末の 90.1%から 92.5%に上昇している。
新規インターネット利用者の増加と既存利用者のモバイルへ移行がモバイルインタ ーネット利用者の増加を後押ししている。モバイルインターネット向けサービスは様々 な方面へ拡大しており、利用者の仕事、生活、消費、娯楽へのニーズを満たすようにな った。元々PC を利用していた人が次々にモバイルインターネットを使うようになり、 2016 年上半期の新規モバイルインターネット利用者 2,355 万人のうち、元々PC を利用 していた人は 1,202 万人を占める。
インターネット利用者を居住地別にみると農村住民の割合は 26.9%で、1.91 億人と なった。一方の都市部住民の割合は 73.1%で、2015 年末より 2,571 万人増加し 5.19 億人となっている。
2. インターネット利用者の特徴
2016 年 6 月末時点のインターネット利用者の男女比率は 53:47 だった。同時期の全国の人口男女比は 51.2:48.8 で、インターネット利用者の男女比率とほぼ一致して いる。
インターネット利用者の年齢構成を見ると、10-39 歳が全体の 74.7%を占めており、 このうち 20-29 歳が最も多い 30.4%となっている。10-19 歳、30-39 歳の割合はそれぞれ 20.1%と 24.2%となった。2015 年末と比べて、10 歳以下の低年齢層と 40 歳以下の 中高年層で利用者が増加している。
学歴別では、中学程度の利用者が依然として最も多く、中学と高校・高専の割合はそれぞれ 37.0%と 28.2%だった。2015 年末と比べて小学以下、大学専科、大学本科・大 学院の層がそれぞれわずかに上昇している。
職業別では、学生が依然として最も多い 25.1%を占め、自由業者の 21.1%が続いた。会社員はあわせて 13.1%で 3 番目に多く、2015 年末から大勢に変化は無い。
月収別では、2,001-3,000 元と 3,001-5,000 元の層が最も多く、それぞれ 16.2%と 22.7%を占めた。2015 年末と比べて 5,000 元以上の層が 3.8 ポイント増えている。
3. インターネット接続方法
2016 年上半期は、携帯電話からのインターネット利用者が 92.5%に達し、2015 年末 に比べて 2.4 ポイント増加した。またスマートテレビの普及で、テレビを利用してイン ターネットを楽しむ人も 3.2 ポイント増加している。一方でデスクトップパソコン、ノ ートパソコン、タブレットの利用は軒並み減少している。
利用者 1 人当たりの 1 週間の平均利用時間は 26.5 時間で、2015 年末に比べ 0.3 時間 増加した。なお Wi-Fi 接続の利用比率は2015 年末の 91.8%から 92.7%に上昇している。
4. 各種インターネットサービスの利用状況
2016 年上半期はゲームと掲示板・BBS を除いて、いずれのサービスも利用者が増加 しており、なかでもデリバリー注文とネット理財はそれぞれ 31.8%と 12.3%の伸びを 記録した。またネットショッピングも 8.3%と好調な伸びをみせている。
またインスタ ントメッセージ、検索エンジン、ニュースといった基本的なインターネットサービスは 安定した成長を続けており、サービスの多元化と差別化で利用者の満足度を高めたことで、利用率は軒並み 80%を超えている。
ネットショッピングや旅行予約といったビジ ネス系サービスも順調に成長しており、特にデリバリー注文は市場形成の初期段階ではあるが、モバイル向けでは 40.5%と大きく伸びており、今後も更なる成長が期待できそうだ。一方で娯楽サービスはいっそうのモバイル化が進んでおり、モバイル向けの音楽、 動画、ゲーム、文学はいずれも 6%を超える成長となっている。