1. インターネット利用者数
2014 年 12 月末時点の中国のインターネット利用者数は 6.49 億人で、この 1 年間に3117 万人増加した。インターネットの普及率は 47.9%で、2013 年末に比べて 2.1 ポイント上昇した。普及率の増加幅は前年に引き続き縮小する傾向にある。
また 2014 年 12 月末時点の中国のモバイルインターネット利用者数は 5.57 億人で、2013 年末から 5672 万人増加した。インターネット利用者全体に占める割合は、2013 年末の 81.0%から 85.8%に上昇している。
モバイルインターネットの利用者はゆるやかな増加が続いている。これは携帯電話の普及率が 94.5%に達し、すでに飽和状態になっていることが大きいだろう。また通信キャリアが納付する営業税が 2014 年 6 月 1 日から付加価値税に変わったことで、今までのようにスマートフォンの本体無料キャンペーンで契約を集められなくなったことも影響しているようだ。
インターネット利用者を居住地別にみると農村住民の割合は 27.5%で、1.78 億人となった。2013 年末に比べて 188 万人増加した。一方の都市部住民は 2013 年末より2929 万人も増加している。
2. インターネット利用者の特徴
2014 年 12 月末時点のインターネット利用者の男女比率は 56.4：43.6 で、わずかながら男性の利用が増えた。
インターネット利用者の年齢構成を見ると、10-39 歳が全体の 78.1%を占めており、このうち 20-29 歳は 31.5%に達した。また 40 歳以上がわずかに増加しており、19 歳以下の青少年や児童が減少していることがわかった。
学歴別では、中学や高校・高専の利用者が最も多く、それぞれ 36.8%と 30.6%に達した。全体的な傾向は 2013 年末時点と変わっていない。
職業別では、学生のインターネット利用者が 1.7 ポイント減って 23.8%となり、続いて自営業の人が 3.7 ポイント増えて 22.3%となった。
月収別では、2001-3000 元と 3001-5000 元の層が最も多く、それぞれ 18.8%と 20.2%を占めている。2013 年末と比べて全体的な収入水準が上昇していることが伺える。
3. インターネット接続方法
携帯電話からインターネットをする人が 64.1%に減少した一方、デスクトップパソコンからの利用者が 51.6%に急増した。これは 2014 年に新たに増加したインターネットユーザーの 38.8%が学生で、学生の多くは学校や家庭でインターネットをしているためだと思われる。
また利用者 1 人当たりの 1 週間の平均利用時間は 26.1 時間で、2013 年末に比べて1.1 時間増加した。各種アプリの利用が浸透し、1 日に操作する頻度も増加したため、インターネットの利用時間は引き続き増加する傾向にある。
4. 各種インターネットサービスの利用状況
各種インターネットサービスの利用状況を見ると、インスタントメッセージの利用率が 90.6%に達し、引き続き好調に伸びていることが分かった。ネットショッピングや旅行予約、それに伴い必要となる決済サービスやネットバンキングの利用が二桁の伸びとなった一方で、E メールや微博(Weibo)は通信手段としての利用率が下がっている。
またモバイル機器からのインターネットサービス利用に限ってみると、微信(WeChat)をはじめとするインスタントメッセージの利用率が 91.2%に達しており、17.8%と大幅な伸びをみせた。ショッピングはモバイルでも 63.5%増と好調で、決済サービスとネットバンキングもそれぞれ 73.2%と 69.2%の大幅な増加となった。
特に旅行予約は国民にレジャーを楽しむ文化が形成されつつあることから、一気に194.6%増加した。2014 年中にネット上で列車切符、航空券、ホテル、ツアーを予約した人は 2.22 億人に達し、特に列車切符の予約はインターネットユーザーの 26.6%が利用している。
「第 35 次中国互聯網絡発展状況統計報告」
(中国語、全文)http://cnnic.com.cn/hlwfzyj/hlwxzbg/hlwtjbg/201502/P020150203548852631921.pdfわかる。
