<本調査について>
中国インターネット発展状況統計(中国互聯網絡発展状況統計報告)は、中国政府が管轄する中国互聯網絡信息中心(CNNIC)が発行する調査レポートで、1997年より毎年1月と7月の年2回発表されている。
今回の調査期間は2022年6月30日までで、全国の省・自治区・直轄市に定住する6歳以上の住民を対象に、コンピュータを用いた電話調査(CATI)およびオンライン調査を実施した。 なおこの調査の対象地域は中国大陸に限られており、特に記載がない限り香港、マカオ、台湾はデータに含まれていない。
1. インターネット利用者数
2022年6月末時点の中国のインターネット利用者数は10.51億人で、2021年12月末時点に比べ1,919万人増加した。インターネット普及率は74.4%で、2021年12月末時点に比べて1.4ポイント上昇した。
モバイルインターネット利用者数は10.47億人で、2021年12月末から1,785万人増加した。インターネット利用者全体に占める割合は99.6%となった。
インターネット利用者を居住地別にみると、都市部住民の割合は72.1%の7.58億人で、2021年12月末より1,039万人増えた。一方の農村住民の割合は27.9%で、2.93億人となった。
なお農村部と都市部のインターネット普及率はそれぞれ58.8%と82.9%で、農村部では2021年12月末より1.2ポイント上昇している。
2. インターネット利用者の特徴
2022年6月末時点のインターネット利用者の男女比率は51.7:48.3で、全人口の男女比率とほぼ一致している。
インターネット利用者の年齢構成では、20-29歳、30-39歳、40-49歳がそれぞれ17.2%、20.3%、19.1%を占めており、他の年齢層と比べて割合が多かった。50歳以上は25.8%だった。
3. インターネット接続の状況
2022年6月末時点の携帯電話(スマートフォン含)のインターネット利用率は、99.6%に達した。デスクトップパソコン、ノートパソコン、テレビ、タブレットからの利用はそれぞれ33.3%、32.6%、26.7%、27.6%だった。なお、2022年6月時点の携帯電話・スマートフォンの契約件数は16.68億件に上る。うち5G契約数は4.55億件で、全体の27.3%を占める。
2022年6月末時点の固定インタ―ネット回線契約数は5.63億件で、2021年12月末より2,705万件増加した。このうち通信速度100Mbps以上の回線契約数は5.27億件で、全体の93.7%を占めている。
インターネットの1週間の平均利用時間は29.5時間で、2021年12月末より1.0時間増加した。
4. インターネットのセキュリティ状況
2022年6月末時点で、インターネット利用者の63.2%が過去半年以内に何らかのインターネットセキュリティに関する被害に遭っており、その割合は2021年12月末より1.3ポイント上昇している。
遭遇した被害のうち最も多いのが個人情報の漏えいで、全体の21.8%を占めた。次いでネット詐欺が17.8%、パソコン等のウイルス感染が8.7%、アカウントやパスワードの盗用が6.9%だった。
5. 各種インターネットサービスの利用状況
2022年上半期の中国の個人向けインターネットサービスは、引き続き成長を続けている。とりわけショートビデオの利用者数の増加が顕著で、2021年12月末時点より2,805万人増加して、成長率は3.0%だった。それに伴い、ショートビデオを含む動画サービス全体の利用率が94.6%に増加した。
またインスタントメッセージの利用者数はトップを維持しており、2021年12月末より2,042万人増加して、利用率は97.7%となった。ニュースとライブ配信の利用者数は、2021年12月末よりそれぞれ2.2%増の1,698万人、1.8%増の1,290万人増えている。
「第50次中国互聯網絡発展状況統計報告」(中国語、全文)
http://www.cnnic.cn/n4/2022/0914/c88-10226.html
本レポートに含まれる情報は、中国互聯網絡信息中心発行の「第50次中国互聯網絡発展状況統計報告」(2022年6月)をクララが一部抜粋し、理解を助ける参考訳としてご案内するものです。詳細は必ず原文でご確認ください。
中国互聯網絡信息中心 http://cnnic.com.cn