国家統計局は2023年1月17日までに、2022年の国民の所得および消費支出状況に関する調査結果を発表した。本稿では当該調査結果を抜粋し、日本語参考訳をつけて紹介する。
所得の状況
国家統計局のまとめによれば、2022年の全国の一人当たり可処分所得は36,883元で、名目ベースでみると前年比5.0%の増加、物価要因を差し引いた実質ベースでは同2.9%の増加となった。
居住地別に見ると、都市部住民の一人当たり可処分所得は49,283元で、名目ベースで同3.9%、実質ベースでは同1.9%それぞれ増加した。一方、農村部住民の一人当たり可処分所得は20,133元で名目ベースで同6.3%の増加、実質ベースで同4.2%の増加となった。
また、2022年の全国住民の一人当たり賃金収入は20,590元で同4.9%増となり、可処分所得が収入の55.8%を占めた。全国の住民の一人当たり可処分所得の中央値は31,370元で同4.7%増加した。
居住地別では、都市部の住民の一人当たり可処分所得の中央値は45,123元で同3.7%の増加、農村部の住民の一人当たり可処分所得の中央値は17,734元で同4.9%の増加となった。
消費支出の状況
2022年の全国の一人当たり消費支出は24,538元で、名目ベースで同1.8%の増加、実質ベースでは同0.2%の減少となった。
居住地別に見ると、都市部住民の一人当たり消費支出は30,391元で、名目ベースで同0.3%の増加、実質ベースでは同1.7%の減少となった。農村部住民の一人当たり消費支出は16,632元で、名目ベースで同4.5%の増加、実質ベースでは同2.5%の増加となった。
全国の 一人当たりの 消費支出の内訳をみると、食料、タバコ、酒に対する消費支出は7,481元で同4.2%増となり、一人当たりの消費支出の30.5%を占めた。
衣類に対する消費支出は1,365元で同3.8%減となり、一人当たりの消費支出の5.6%を占めた。
住宅に対する消費支出は5,882元で同4.3%増となり 、一人当たり消費支出の24.0%を占めた。
家庭用品およびサービスに対する消費支出は1,432元で同0.6%増となり 、一人当たりの消費支出の5.8%を占めた。
交通および通信に対する消費支出は3,195元で同1.2%増となり 、一人当たりの消費支出の13.0%を占めた。
教育、文化および娯楽に対する消費支出は2,469元で同5.0%減となり 、一人当たりの消費支出の10.1%を占めた。
医療に対する消費支出は2,120元で同0.2%増となり 、一人当たりの消費支出の8.6%を占めた。
その他の用品・サービスに対する消費支出は595元で同4.6%増となり 、一人当たりの消費支出の2.4%を占めた。
本調査について
本調査の収入・支出に関するデータは、国家統計局が行う「家計収支および生活状況調査」に基づくもので、この調査は四半期ごとに公開されている。
本調査は層化多段抽出法を用いて、31の省・自治区・市の1,800県・市・区にある16万世帯を無作為に抽出して調査対象としたものである。 なお、四捨五入により合計と小計が一致しないデータがある。