中国の一人当たり所得と消費支出の概況(2022年)

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要約と結論

中国国家統計局の発表によると、2022年の一人当たり可処分所得は増加を維持した一方、消費支出は実質ベースで減少するなど、所得と消費の伸びに乖離が見られた。特に都市部では消費の伸び悩みが顕著であり、消費構造にも変化が表れている。

本記事では、2023年1月17日国家統計局発表の、2022年の「国民の所得および消費支出状況に関する調査結果」を抜粋し、所得・消費支出の主要データとその内訳を整理する。

2022年の中国一人当たり可処分所得は増加を維持した一方、消費支出は実質ベースで減少した

所得の状況

国家統計局のまとめによれば、2022年の全国の一人当たり可処分所得は36,883元となった。また、伸び率は下記となっており、物価上昇の影響を差し引くと、伸びはやや鈍化している。

  • 名目ベース:前年比+5.0%
  • 実質ベース:前年比+2.9%

また、都市部と農村部を比較した場合は下記となっており、農村部の伸び率が都市部を上回っている。

都市部

  • 可処分所得:49,283元
  • 名目:+3.9%
  • 実質:+1.9%

農村部

  • 可処分所得:20,133元
  • 名目:+6.3%
  • 実質:+4.2%

また、2022年の全国住民の一人当たり賃金収入は20,590元で同4.9%増となり、可処分所得が収入の55.8%を占めた。全国の住民の一人当たり可処分所得の中央値は31,370元で同4.7%増加した。

居住地別では、都市部の住民の一人当たり可処分所得の中央値は45,123元で同3.7%の増加、農村部の住民の一人当たり可処分所得の中央値は17,734元で同4.9%の増加となった。

消費支出の状況

2022年の全国の一人当たり消費支出は24,538元となり、実質では消費が減少したといえる。

  • 名目ベース:+1.8%
  • 実質ベース:▲0.2%(減少)

また、こちらも都市部と農村部で比較すると下記となっており、都市部の消費低迷が顕著だ。

都市部

  • 消費支出:30,391元
  • 名目:+0.3%
  • 実質:▲1.7%

農村部

  • 消費支出:16,632元
  • 名目:+4.5%
  • 実質:+2.5%

消費支出の内訳

全国の 一人当たりの 消費支出の内訳は下記となっており、生活必需分野は増加した一方で、娯楽・衣類などは減少傾向にある。

  • 食料・タバコ・酒:7,481元(+4.2%)/構成比30.5%
  • 住宅:5,882元(+4.3%)/24.0%
  • 交通・通信:3,195元(+1.2%)/13.0%
  • 教育・文化・娯楽:2,469元(▲5.0%)/10.1%
  • 医療:2,120元(+0.2%)/8.6%
  • 衣類:1,365元(▲3.8%)/5.6%
  • 家庭用品・サービス:1,432元(+0.6%)/5.8%
  • その他:595元(+4.6%)/2.4%

本調査について

本調査の収入・支出に関するデータは、国家統計局が行う「家計収支および生活状況調査」に基づくもので、この調査は四半期ごとに公開されている。

本調査は層化多段抽出法を用いて、31の省・自治区・市の1,800県・市・区にある16万世帯を無作為に抽出して調査対象としたものである。 なお、四捨五入により合計と小計が一致しないデータがある。

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