中国で進む水産養殖業のスマート化(2022年)

目次

結論と要約

中国は世界最大の水産養殖国であり、生産量は年々拡大している。一方で、労働力不足や設備の老朽化などの課題が顕在化しており、その解決手段としてIoTやビッグデータを活用したスマート水産養殖が急速に導入され始めている。本記事では、中国の水産養殖業の現状と課題を整理したうえで、先進的なスマート養殖ソリューションを提供する企業事例を紹介する。

スマート水産養殖ソリューションの導入が始まる中国

中国は世界最大の水産養殖国である。中商産業研究院の統計によれば、2020年の中国国内の水産養殖生産量は5,212万トン(前年比+3%)に達した。さらに、2021年は5,220万トン、2022年には5,274万トンに達する見込みとされている。

中国は世界最大の水産養殖国

生産量は年々着実に増加している一方で、以下のような課題が顕在化している。

  • 労働力の高齢化
  • 生産効率の低さ
  • 資源利用率の低さ
  • 小規模養殖場の分散
  • 生産設備の老朽化

上記の課題がは、水産養殖業の発展を阻害する要因となっている。

こうした背景から、IoTやビッグデータを活用したスマート水産養殖ソリューションの導入が進み始めている。

スマート水産養殖モデルによる新しいソリューション

IoTやビックデータの相互作用は、まさに現代漁業を根底から支えるものだ。IoTが

・養殖環境の情報を全面的に収集

・収集した情報をビッグデータとして活用

することで、科学的な根拠に基づいた養殖管理を行うことができ、さらにリアルタイムでの診断やトレーサビリティによる品質管理までも実現している。

養殖場の生産設備がインターネットやIoTと結びつくことで、養殖業者らがこれまでの重労働から解放されると同時に、養殖の精度向上、管理の見える化、スマートな意思決定が促進される。 スマート水産養殖モデルでは、給餌だけでなく養殖場の水質調整までも管理者がスマートフォンやパソコンを使って行うことができる。これを可能にするのがスマート養殖ソリューションで、一般的に水産養殖管理プラットフォーム、無線通信デバイス、水質監視デバイス、ビデオモニタリングシステム等で構成されている。

托普雲農のスマート水産養殖システム

浙江省に本社を置く托普雲農が提供するスマート水産養殖システムは、スマート監視システム、ビデオモニタリングシステム、スマートフォンによる遠隔管理システム、スマートコントロールシステム、情報管理プラットフォームで構成されている。 水質センサー、無線センサーネットワーク、無線通信等の技術を駆使して養殖環境、水質、魚の成長状態等をあらゆる角度から監視・管理することで、省エネや増産増収の目標も達成することができる。

浙江省に本社を置く托普雲農

優魚(広州)技術のU魚スマート漁業管理プラットフォーム

優魚(広州)技術有限会社が提供するU魚(ユーユー)スマート漁業管理プラットフォームは、自動識別化機能付きモニタリングセンサーを用いて水質や養殖環境の情報をリアルタイムに収集して監視するもので、異常状態の早期警告が出れば速やかに対策が取れるため、損失を低減することができる。

モニタリングデータを元に酸素供給機の起動・停止を自動的に行うため、これまでの伝統的な養殖業が24時間体制で酸素供給を行っていたことによる電力コストと人件費の弊害を一気に克服することができる。

クローズドループ制御によるモニタリングをベースにデータベースを構築し、水産物の生育過程に応じて段階的に給餌を行うという合理化により、コストの低減と生産性の向上につなげる。養殖場内に移動式監視装置を設置すれば、遠隔でリアルタイムに監視することができるため、養殖業者らは家にいながら即時に状況を把握することができる。

優魚(広州)技術有限会社のウェブサイト

出典:SOHU科技網

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本記事では、中国の水産養殖業におけるスマート化の進展とIoT・データ活用についてご紹介しました。

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