中国タクシー配車アプリ、ライバル合併で業界に衝撃!

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1. バレンタインに電撃婚!?二大アプリが合併発表

2015 年 2 月 14 日、タクシー配車アプリの「滴滴打車」と「快的打車」が戦略的合併を行うことが明らかになった。両社は新会社を設立するが、少なくとも半年間は双方のCEO が共同で新会社の CEO を担い、お互いのブランドと事業体制は維持しながら内部統合作業を進めるという。また今回の合併は株式の交換によって行い、上場計画を含む詳細は春節(旧正月)の連休明けに改めて発表するとしている。

滴滴打車の程維 CEO によれば、合併交渉は「全国民へのバレンタインプレゼント」として 2 月 14 日の発表を前提に進められ、わずか 22 日間で合意に至ったという。滴滴打車は騰訊(テンセント)グループ、快的打車は阿里巴巴(アリババ)グループに属しており、両社はこれまで 1 年以上に渡ってし烈なシェア争いを繰り広げてきた。しかし不毛な消耗戦をいち早く終わらせ、次の一手としてハイヤー・リース事業を拡大したいという考えは双方共通で、早い段階からタクシー配車サービスの可能性に巨額の投資を行ってきた投資家らの意向も早期の合意を後押ししたようだ。なお 2015 年 1 月にはソフトバンクグループも阿里巴巴などと共同で快的打車に対し総額 6 億ドルを出資している。

2. 独禁法に抵触?合併で利用者が減る可能性も

ハイヤー手配サービスを手掛ける「易到用車」は、タクシー配車アプリ市場における新会社のシェアが 95%を超えることなどを理由に独占禁止法違反の疑いで調査を行うよう当局に訴えている。同様の指摘をする専門家も多いが、タクシーの登録台数に対するアプリの普及率は 1 割未満にとどまっており、快的打車の陶然 CEO は「都市部におけるタクシー・ハイヤー市場は非常に大きく、バスや地下鉄、運転代行などを含めれば業界でのシェアはわずかだ」として独占禁止法には抵触しないと説明している。

一方、タクシー配車アプリの利用者側は“補助金”名目のキャッシュバックにしか関心がないようだ。大手ポータルサイトの新浪(Sina)が行ったネット調査では、回答者の 50.5%が「タクシー補助金が継続されるかどうかにしか興味がない」と答えている。また「合併後に補助金が廃止された場合アプリを利用しない」と答えた人は全体の58.2%に上っている(2月17日16時時点)。

合併後の具体的な計画はまだ明らかでないが、潤沢な資金と人材を集中するとともに上場による資金調達を経て、有利に事業拡大を進めていくことが予想される。タクシー配車サービスの認知度はすでに一定の水準に達しており、二大アプリの合併は市場競争が新たなステージへ移ったことを意味する象徴的な事件と言えそうだ。

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